入浴剤の成分と種類

市販されている入浴剤の成分は厚生労働省の承認許可を必要とするため、市販されているもののほとんどは、無機塩類、生薬類、酵素類、有機酸類、保湿剤、着色剤、香料等が使われています。
主な成分は以下の通りです。

配合目的 主な成分
無機塩類 入浴による温熱効果や清浄効果を高めたり、湯を軟らかくする。 炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム(重曹)、セスキ炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム(食塩)、塩化カリウム、硫酸ナトリウム(芒硝)、硫酸マグネシウム、メタケイ酸ナトリウム
生薬類 入浴による温熱効果を高める。 ウイキョウ、オウゴン、オウバク、カミツレ、コウボク、米発酵エキス、ジュウヤク、ショウブ、センキュウ、チンピ、トウキ、トウヒ、トウガラシ、ニンジン、ユズ、ヨモギ、ボウフウ、ハッカ葉、ショウキョウ、甘草、ケイヒ
酵素類 皮膚を清浄にする。 パパイン、パンクレアチン、蛋白質分解酵素
有機酸類 重曹等の炭酸塩と組み合せて配合し、湯のpHを調整して炭酸ガスを発生する。 コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、クエン酸、マレイン酸、酒石酸、乳酸
保湿剤(油成分を含む) 肌をしっとりさせる。 液状ラノリン、ホホバ油、グリセリン、カゼイン、ステアリルアルコール、オリーブ油、大豆油、流動パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、脱脂粉乳、スクワラン、ハチミツ、ポリエチレングリコール、コメ胚芽油
着色剤 お湯に色をつける。 リボフラビン(ビタミンB2)、カロチン、クロロフィル、色素[黄色202号-(1)、黄色4号、青色1号、緑色201号、緑色204号等]
その他 無水ケイ酸、カンフル、サリチル酸メチル、テレビン油、メントール、デキストリン、酸化チタン、香料

入浴剤の種類は、これらの構成成分により、無機塩類系、炭酸ガス系(無機塩類の中の炭酸塩と有機酸を組み合わせたもの)、薬用植物(生薬類)系、酵素系等の種類に分類することができますが、最近ではいくつかの成分の複合タイプが多く発売されています。
又剤型的には、粉末、顆粒、錠剤、液体、あるいはカプセルタイプ等種々の剤型が市販されていますが、成分と剤型の一般的な関係は以下の通りです。

入浴剤の種類 主な構成成分 主な剤型
無機塩類系 無機塩類を主成分とし、保湿剤、色素、香料、その他の成分を添加したもの。 粉末
顆粒
炭酸ガス系 炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩と有機酸類を組み合わせて配合し、保湿剤、色素、香料、その他の成分を添加したもの。 錠剤
粒状
薬用植物系
(生薬系)
生薬類をそのまま刻んだものと、生薬エキスを取り出して無機塩類等と組み合わせたものがある。 粉末
顆粒
液体
生薬の刻み
酵素系 酵素を配合したもので、無機塩類と組み合わせることが多い。 粉末
顆粒
清涼系 無機塩類系や炭酸ガス系の基剤に、清涼成分等により冷感を付与させ、入浴後の肌をサッパリさせたもの。 粉末
錠剤
スキンケア系 保湿成分を含むもの。白濁するものや無機塩類に保湿成分を含ませたもの。 液体
粉末